西都大宰府の空に

西都大宰府を中心に文化財、史跡、名勝、研究会等を紹介していきたいと思います。更新ペースは気ままにまったりの予定。

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太宰府の景観まちづくりフォーラム 参加レポート

参加のメモを起こしてみました。市民向けのフォーラムとしては、これぐらいのレベルが良かったのかもしれません。もうすこし工藤先生の話を聞きたかったですね。

あと、市長の話は長すぎでした。20分もオーバーするのは常識ではありえません。せめて5分でしょう。内容も半分は選挙演説でした。あれを削ればちょうど良かったはず。裏方の市職員では、市長に巻きがだせなかったのでしょうねえ。(苦笑 まあ、仕方ないか。

あと、市長はまだ特別史跡水城跡の前面に道の駅をつくる計画をもっていたのね…。
どんだけ金がかかるのやら。まあ、現実的には無理だね。移転の金銭的な意味で。

太宰府市も景観行政団体になったのだから、有言実行していって欲しいですね。

【市長挨拶及び講演】井上保廣 太宰府市長
市内のどこにいっても文化を感じられる町づくりを目指す。
協働のまちづくりが今後の基本だ。
行政が上から住民へ向けて規制をするのではなくて、行政=住民という同等の立場で町づくりを進めることが理想的。
特別史跡水城跡の博多側に道の駅を作りたい。
市域の約15%が史跡地で、そのうち48.89%を買い上げて公有化している。46億円を費やしている。
景観行政団体になったこともあわせて、景観まちづくりをすすめていきたい。
宝満山から四王寺山、そして水城跡をつなげることで美しい景観を守っていきた。
今後は市民遺産を守っていくうえで、市民会議を立ち上げて協働していく。
水城跡の整備を今後のモデルケースにしたい。

【講演】工藤卓先生
まほろばの里構想は素晴らしい。司馬遼太郎が青森を「北のまほろば」と言ったが、太宰府は、「西のまほろば」と称していくべきだ。
土地の霊(ゲニウス・ロキ)を感じる景観にしていくべきだ。
日本古来の町づくりの技法として、13の技法がある。
1.あられ 2.平畠(まちがいかも?) 3.折れ曲がり 4.ゆがみ 5.凹み 6.隅違い 7.隅かけ 8.障り 9.盗み 10.生け捕り 11.男坂/女坂 12.ひもろぎ空間 13.見え隠れ

日本独特の景観の技法として、風景を借景して生かすというのがある。
真鶴町まちづくり条例「美の基準」」が参考になる。
1.場所 2.格付け 3.尺度 4.調和 5.材料 6.装飾と芸術 7.コミュニティ 8.眺め

1)8つの基準
真鶴町では、この「美」を個人的な主観としないために,8つの原則(基準)をたてました。
 考え方のヒントとなったのは、かつての美しかったイギリスの歴史的建築物が、次々と取り壊されていくことを心配したプリンス・オブ・ウェールズ、チャールズ皇太子が著した「英国の未来像-建築に関する考察」(出口保夫訳、東京書籍1991年)です。この著書でいわれている「建築の10の原則」は、遠い国のことでありながら、都市に住む人間にとって、国や時間を超えて共通の普遍性をもつものでした。

2)基準の概要
 デザインコードの「美の基準」は、この基準をよく理解するために具体的な手がかりを掲げ、そしてそれらを簡潔に表現する基本的精神を示しました。

3)全体のつながり
 8つの基準はひとつひとつ重要であると共に、全体としてこれらがまとまっていることが必要です。これが「美の基準Ⅱ」で紹介する「つながり」です。

4)基準の詳細
詳細は、この全体のイメージを具体化するものです。「美の基準Ⅲ」は、これをキーワードとしてあらわしました。

5)参加
 「美の基準」は、強制されるものではなく、みんなで創っていくものです。従って、この「美の基準」には誰もが参加できます。
 ここで示された「美の基準」は、参加によって修正されたり蓄積されたりしていきます。
 この実験は、長い間続けられることによって、必ず真鶴町を「美しく豊かにしていく」ものと信じています。



景観にはみえない軸線が大事。四王寺山から政庁跡、そして条坊跡につながる軸線を大事にしていきたい。

景観にとって何をしたらいいか。まず木を植えよう。
市民遺産のオムニバスルートをつくり、まほろば号を走らせよう。まほろば号のデザインはデザインを変更して、長くみなに愛されるものにしよう。

【パネルディスカッション】「協働による景観まちづくりの進め方」

(弘氏)萩市での取り組みは、参考になると思う。町づくりは首長の強い意志が必要。萩にはそれがあった。市民の協力がないと残せない。たとえば、重要伝統的建造物群、重要文化的景観などもまず住民がその意味を理解しもらっていないとたんなる規制の押しつけになったしまう。それでは長続きしない。

(大隈氏)御笠川の清掃をしているが、基本的に川の汚れが気になるひとが初めて続いている。皆がもっている川の原風景を大事にしたい。大きなことはできないから、まずは川掃除をしている。

(城戸氏)まず、文化財課技師がこの場にいることが20年前だと考えられないことだ。昔は建設課(都市計画)とはたてるたてないの喧嘩ばかりだった。お互いに歩み寄れたのは素晴らしいこと。景観を含めて文化財は過去から受け取ったもので、未来に送る贈り物だが、それをそのまま送ってしまっていいのか。この時代に生きるひとの想い、魂を込めるべきだと思う。

(江頭氏)福岡県としては太宰府市が景観団体になったことを応援している。できれば、近隣市も巻き込んで広域での景観保存に努めて欲しい。そのためにはイメージの共有化をはかることが望ましい。まずは色と看板の統一から始めるのが成功しやすい。

(工藤氏)市民の力を集めよう。特にそろそろ団塊の世代が活躍すべきだ。学習指導要領も変わってくるので、それを大事にして子供の教育にも力をいれる。子供を家から出して町に連れていくのが始まりになる。

【質疑応答】
(質問者)総論はとてもためになったが各論として問題があるのではないか。四王寺山の麓に高い建物が建つことについて市はどう考えているのか。

(回答)まず、そういう意見を市民からあげてもらわないといけない。ゾーン分けをしていくべきだろう。規制が無いところだから何をしてもいいというわけでもない。今後とも市に要望して行ってほしい。
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テーマ:勉強 - ジャンル:学問・文化・芸術

  1. 2008/08/24(日) 17:36:20|
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